モバイル機器の安定性と価格の上昇に伴い、営業組織にSFAソリューションが必要かどうかという疑問は解決されました。規模の大小を問わず、すべての営業組織は、セールスフォースの日々の活動を追跡するためのアプリケーションを必要としています。多くの場合、企業は実績のあるサードパーティのSFAツールを導入している。
小規模な企業は、市場で入手可能なツールを評価して決定すればよい。しかし、大規模な組織になると、その規模の大きさやカスタマイズが必要なレガシーなセールスプロセスのために、決断には別の角度があります。これは、独自のカスタムアプリケーションを構築するか、サードパーティのツールを使用するかどうかということです。
自社でシステムを構築することを支持する論拠は大きく分けて2つあります。1つ目はコストを抑えること、2つ目はレガシープロセスにぴったり合うようにワークフローをカスタマイズすることです。ここでは、この2つの論点を順に検証していきます。
コスト
多くの企業は、自社のワークフローは十分にシンプルであり、このシンプルな機能のために自社またはソフトウェア開発ベンダーを介してアプリケーションを構築する1回限りのコストは、SaaSベースのソフトウェアを使用する数年間のコストと比較して低いと考えています。しかし、この評価では、意思決定の際に考慮すべき重要なコストがいくつも無視されています。例えば
機能性。
SFAツールは、モバイルアプリやWebインターフェイスの画面と、いくつかの固定されたレポートだけではありません。業界をリードするSFAツールには、カスタム開発では通常省かれてしまういくつかの機能があります。その結果、最適な機能が得られず、それを補うために継続的な手作業が必要になります。例えば、店舗、商品、価格、ユーザーなどの管理を容易にするマスターデータ管理プロセスや、すべてのユーザーの進化するレポートニーズを満たす柔軟なレポート機能を提供する高度な分析機能などがあります。
継続的なイノベーション。
大手SFA企業は、機能性とユーザーエクスペリエンスを向上させるために、継続的な研究開発を行っています。また、他の導入事例から学び、ソリューション全体を改善しています。1回限りのカスタム開発のソリューションでは、ほとんどの場合進化することはなく、クラス最高のソリューションを使用している競合他社に対して不利になる可能性があります。
技術的な陳腐化の回避。
テクノロジーは絶えず進化しています。携帯電話のOSは毎年のように更新され、Web技術もより速く、より良いものが速いペースで導入されています。SFA企業は、すべての顧客のニーズに対応しなければならないため、このような変化に対応しなければなりません。カスタム開発のソリューションが時代遅れの技術にならないようにするには、継続的な開発が必要です。
セキュリティ。
インターネットのセキュリティは常に変化し続けています。カスタム開発の場合、完全に安全なアプリを構築することは非常に難しく、専用の継続的なセキュリティテストと修正プロセスなしに継続的なセキュリティを確保することは不可能です。カスタム開発は、セキュリティ問題に対して非常に脆弱であり、企業の貴重なデータを危険にさらし、企業を混乱とダウンタイムにさらします。
インフラストラクチャ。
主要なSFAソリューションは、処理、接続性、データバックアップ、電源などの冗長性を確保した、非常に複雑なコンピューティングインフラ上で動作します。また、24時間365日体制でシステムを監視し、ディザスタリカバリのための手順を確立しています。セキュリティ侵害や不可抗力の事態が発生した場合でも、最小限のダウンタイムでシステムを稼働させることができます。低コストのカスタムソリューションでは、同レベルのインフラの展開やメンテナンスができないことが多く、企業はデータの損失やダウンタイムの危険にさらされます。
人への依存を避けるために
カスタムSFAソリューションは、必ず一人の開発チームによって開発されますが、彼らはいずれ他の仕事に移っていきます。そのチームがいなくなってしまうと、そのようなソリューションは、多大な努力なしには実質的に変更できず、メンテナンスもできなくなってしまう。将来的に重大な欠陥やクラッシュが発生した場合、組織は機能しない、修正不可能なソリューションを残すことになるかもしれない。大手SFA企業の多くは、そのソリューションに精通した大規模な開発チームを継続的に維持しており、人事異動に対応できる強固な知識ベースと知識移転プロセスを備えているため、この種のリスクはほとんどない。
このように、信頼性の高いSFAソリューションを運用するには、隠れたコストや継続的なコストが多くかかります。これらのコストをすべて考慮すると、SaaSベースのSFAソリューションはより安価な選択肢であり、また、より信頼性が高く機能的な選択肢でもあると考えています。
カスタマイズ
どの企業も、自分たちだけが最高のセールスプロセスを持っていて、それを変えるように説得することはできないと考えています。これは、特に古い企業や大企業に当てはまります。このような企業では、SFAツールを評価する際に、どのツールも自社の営業プロセスに完璧に対応できず、結局どれにも満足できません。そのため、自社の営業プロセスを正確に反映した独自のアプリケーションを作成するという決断をすることが多い。
これは表面的には意味のあることかもしれませんが、組織がどのSFAツールでも対応できないような非常に典型的なセールスプロセスを実行している場合、組織の問題はセールスプロセスにあるのかもしれないことを理解する必要があります。ほとんどのツール、特に当社の1Channelは、論理的な活動の流れを持つほとんどすべてのセールスプロセスに対応しています。些細な違いにこだわっていると、間違ったツールを選んだり、間違ったシステムを作ったりしてしまいます。
どんな組織でも、テクノロジーソリューションの導入は、誰もが仕事のプロセスを変えていく時期です。この時期は、変化を受け入れ、外に目を向けて業界のベスト・プラクティスを見つけ出し、適応させるべき時です。